new work◎ | ふつうの手提鞄
こんにちは。studio FAVORIのゆうです。
ブログ更新にあたり画像の準備が間に合わず少し遅れてのアップとなりました。
お待ちいただいた皆さま、いつもありがとうございます🌸
今日は前回の記事やInstagramで予告していた通り、新作をご紹介していきます。
私のものづくり史上で見ても重要なひと品となりました。
ぜひ最後までご覧ください。
ふつうの手提鞄
まずは前回の記事のおさらいを。
改めて「工芸」という言葉と向き合い、自分自身のものづくりの根底にあるものを再確認する機会がありました。
記事はぜひこちらから↓
それをきっかけに生まれたのが、「ふつうの手提鞄」です。
その名の通りなんの変哲もないふつーーーの手提げ鞄、革のハンドバッグです。
前回も書きましたが、私がやろうとするものづくりには無意識的に「工芸」的な感覚が在りました。
改めて気づいたことでその感覚をもっと具現化したモノを作りたいと半ば衝動的に手と頭を動かした結果、形になったものです。
“鞄”とは移動するときに携えるものを容れて持ち歩く袋で、まさに暮らしに根付いた道具です。
だからこそできたのはなんてことのない鞄だったのだと思います。
最低限の実用性と、宿す美的感覚
企画するにあたって何よりも大切にしたのは、華美でないことと多機能でないこと。
現代においてあらゆるモノには見た目に映えることや、マルチに使えることが求められますよね。
だから今回は、意図せず時代に逆行したものづくりをしたことになります。
本体は薄く加工していない原厚の一枚革で贅沢に仕立て上げました。
使ったのはイタリアンレザー「TWIST」。
型も星の数ほど作られてきたシンプルなものを。
擦り切れるほど使い古される「定番」や「王道」には、ジャンル問わずそれ相応の理由があるものです。
そしてstudio FAVORIらしい美的感覚として、小さな真鍮カシメを持ち手の根元に。
これは装飾であると同時に、持ち手をしっかり留める役割も果たしています。
持ち手は本体とのシルエットのバランスで、少しだけ細く短い仕様にしました。
これは私個人の好みの反映です。
全体としていいバランスに落ち着きました。
内にも外にもポケットひとつなく、ただ一枚の革だけで構成された何ものでもない鞄。
ただ持つための二本の持ち手。
これまでにないほど革の質感が引き立ち、真鍮金具がアクセントとして目を惹きます。
これが今のstudio FAVORIの考えの核心です。
結び
本当に大切な作品になったので何をどうやってどこまで書こうかと思いましたが、気づけばいつものように浮かんだままに書き上げていました。
対面のイベントではきっとここまでうまく?伝えられないだろうなと思います。
そういう意味では私の中で、文章に書き起こすことは大きな意味があります。
いろいろ書いてはきましたが、結局仕上がった実物がとにかく良い感じです。
はじめて主催する企画展「暮らしと偏愛」でお披露目することになるのも何か意味があるような気がします。
ぜひ足を運んでお手に取っていただければと思います。
企画展の詳細についてはこちらからどうぞ↓
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