本革取説 | 本革はアルコール消毒できる?取扱いと保管方法
こんにちは。studio FAVORIのゆうです。
この記事を書いている今、肌寒くてブランケットをかぶっています。
数日前は汗ばむくらいだったのに何事じゃ…
そんな季節の変わり目、衣替えとともにファッション雑貨も入れ替える方がいらっしゃるのでは?
このタイミングで革ものの取扱いについて、記事にしようかなと思います。
知識があればこわくない!
これで革製品へのハードルが下がれば、是幸い。
本革の基本の取り扱い・保管方法
本革の製品を購入するにあたり、まず気になるのがその後の取り扱い方だと思います。
カビが生えるとかシミや傷がつくとか…考え始めると気を使う素材な気がしてきて、結局避けてしまう方は多いのではないでしょうか?
ここではそんな本革の正しい扱い方についてまとめていきます🦕
まず本革(リアルレザー)の点滴は水分。
雨濡れや汗染みから出来る限り守ってあげるのがベターです。
なぜ水に濡れるのがいけないかというと……
- 濡れた後放置するとシミになる
- 乾燥が進み革自体が硬くなる
という現象が起き、革の劣化に繋がるからです。
これらは濡れてしまった後でも正しい対処をしてあげることで、被害を最小限に止めることができます。
濡れてしまった後の対処法としては、
- 柔らかく布でポンポンと水分を拭き取る
- 完全に乾くまで自然乾燥させる→ドライヤーや乾燥機を当てるのは絶対NG(乾燥しすぎて割れの原因になります)
- 乾いたら専用ブラシでのブラッシング、クリームでの保湿を行う
この流れが一番良いかなと思います。
まず水分を拭き取るときはゴシゴシ擦らないこと。擦ると革表面が荒れてしまいます。
そしてお手入れ後、バッグなどの袋物であれば型崩れしないように中に詰め物をして保管してあげるのも大切なポイントです。
ちなみに濡れたまま放置してしまうと下の画像のような状態に…
見事にまだら模様になっているのがわかるでしょうか…?
もっと寄って見ると、
ランダムに色が濃くなっている部分があります。
これは完全に雨濡れの跡ですねぇ。
個人的にはこういった使用の痕跡も全然アリだと思うのですが、本革という丈夫で永く使える素材のポテンシャルを引き出すには、やはりお手入れしてあげるのが一番かなとも思います🐄
そしてレザーバッグなどを保管するときは、必ず湿気のこもらない暗所に。
湿度が高い状態が続くと必然的にカビの原因になります。
直射日光もNG🙅♀️
こちらも乾燥の原因となり、レザーの劣化に繋がってしまいます。
使わないときは埃除けのカバーをかけて、風通しの良いところに置いてあげるのがベストです◎
小物についても、取扱いは同じと考えていただいて大丈夫です。
革ものとアルコール消毒
長引くご時世、自分の持ち物をアルコール消毒したいと考えることが多くなりましたよね。
身の回りの本革製のアイテムもアルコールでの除菌が可能なのか、気になる方もいると思います。
単刀直入に本革のアルコール消毒はNGです。
ここからはその理由をご説明しますね🎈
実際にレザーにアルコールを付けて実験してみたので、そちらと合わせて画像とともにお話ししていきます。
その辺にあった定番サドルレザー「キナリ」の端革に、ティッシュに染み込ませたアルコール消毒液を塗り込んでみました。
画像の革右半分がアルコールを塗布した部分、左半分がそのまま(比較用)の部分です。
塗り込んで数分、乾くまで置いてみました。
それがこちら↓
ちょっと分かりづらかったかもしれませんが、右半分は若干変色してシミになっています。ムラがあり、決して綺麗とは言えない状態。
さらにアルコールを塗布した側の下半分にご注目いただくと、うっすらですが細かくブツブツしているのが分かるでしょうか?
このような見た目に分かる劣化だけでなく、アルコール消毒をによって素材自体が傷んでしまいます。
アルコールは揮発性が高いため、塗布すると革がもともと持っている水分・オイル分まで急激に抜けてしまうのです。
それによって革の乾燥が進み、ヒビ割れの原因に。
またアルコール消毒液を強くすり込むと色落ちすることもあります。
こうしたことから、本革をアルコール消毒するのはやめておくのが無難といえます☁️
じゃあ本革は除菌ケアはできないの…?となりますよね。
外部サイトですが、以下のブログ記事がとっても参考になります。
引用元:DETELOG | デテログ
デテログはガチガチの革職人さんがまとめられているレザークラフトに関するブログです。
幅広い知識を提供されていて、非常にわかりやすい記事なので気になる方はぜひ(回者ではありません。笑)。
結び
今回は革製品の保管・除菌ケアについてまとめてきましたが、いかがだったでしょうか?
まだ完全ではないですが、感染状況も少し落ち着いてきていますね🧘♀️
寒暖差の激しい時期ですが、体調に気をつけながら秋冬に向けての装いを楽しみたいものです。
その際はぜひ革ものたちをおともに。
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