new work◎ | kinchaku bag
こんにちは。studio FAVORIのゆうです。
先々週のブログの冒頭で書いた新作のお話、覚えてますか?
本日のブログでご紹介する子がその答えです。
作るぞーと言ってから随分時が流れ、昨日やっとやっとお披露目を果たすことに…大変お待たせいたしました!
というわけで、今回ご紹介するのは「kinchaku bag」です🕺🕺
小さいバッグの流行が少し定着してきたころに構想を練りはじめ、サンプルでしばらく使用感を確かめてから、商品としての制作に着手しました。
ごくシンプルな巾着バッグですが、素材選びからこだわったお気に入りの作品です〇
削ぎ落とした究極のミニマル
今回作ったこのバッグは、物入れとしての役割を果たすための、極々シンプルなデザインだけを取り入れました。
構造は2枚の革を縫い合わせ、口を閉じるための紐を通しただけ。
巾着タイプでサイズ感も大きくはないので、口を絞るときにかさばって邪魔をしないように、内ポケットも排除しました。
これ以上ないくらいにミニマルな造りになっています。
採用した紐は、当初は革製のものを選ぶつもりでいましたが、サンプルを使ううちにそのデメリットが見えてきました。
それは摩擦による毛羽立ちです。
もともとはつるっとして艶すらあるはずの革紐が、使ううちにこんな状態に……🥺
絞る、手に持つ、腕に通す、といった動作で摩擦の影響を受けやすい部分だからこその欠点でした。
その点を解消するため、採用したのはロウでのコーティング加工が施された「ワックスコード」という綿100%の紐です。
ワックスコードは一般的にアクセサリー作りに利用されるものですが、蝋引きされていることで耐久性が期待できるため、持ち手紐に採用することに。
そのため当初の予定より若干細めのものを選びましたが使用には問題なく、紐部分で華奢な印象を演出できて、見た目のバランスも良くなりました。
シンプルゆえに引き出される素材の魅力
ぽいっと中身を投げ込める気楽さが良い、至ってシンプルな巾着バッグ。
実用面でのデザインを極限まで削ぎ落とした結果、選りすぐった素材たちがより魅力的に引き立つかたちになりました。
まず本体に使用している革は、前新作「横向きの二つ折り財布」と同じく、上質なイタリアンレザー。
こちらはTWIST(ツイスト)という革で、なによりしっとりくったり手に馴染む質感がたまらない素材です。
名 称:『TWIST / ツイスト』
製 造:Lo Stivale / ロ・スティバーレ(イタリア)
鞣 し:植物タンニン鞣し(バケッタ製法)
形 状:Wショルダー
染 色:染料仕上げ、芯通し染め
仕上げ:バフ加工、ウォッシュ加工
引用元:Kawamura Leather(https://kawamuraleather.com)
オイルがたっぷりと含まれているため、特別なお手入れをしなくても自然と艶が生まれ色味も深まって経年変化が愉しめます。
革の表面は気持ち起毛していてやわらかく、ずっと触っていたくなるような触感です。
それから、ワントーンで仕上げたこのバッグですが、チャームポイントは紐通しのハトメ🕊
素材はもちろん、こちらも経年変化を愉しめる真鍮生地。メッキ加工のないものです。
革と紐の色味を揃えたことでシックな印象の巾着バッグですが、ひかえめに輝く真鍮無垢のゴールドが全体を引き締めるアクセントになっています。
さらに紐通しの穴を補強する役割もあり、何度も紐を絞ったりゆるめたりしても、革がボロボロにならずにすみます。
なお使いはじめは革が馴染んでいない状態なので、正直なところ口を絞るのがきついです。
でも使ううちに馴染んで絞りやすくなっていきますので、その過程まで愛着をもってたのしんでいただけたらいいなと思っています🌱
結び
真鍮ハトメも、ラフに結んだ紐先も、シンプルだからこそ良さが引き立つポイントがたくさん詰まったレザーの巾着バッグ。
段々とあたたかく、季節は夏へと移ろっていきます。
身も心も身軽になれるミニマルな巾着バッグとともに、偶にはリフレッシュのお散歩に出かけましょ🚶♂️🚶♀️
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