手仕事雑記 | 愛用の革小物のコバを磨き直してみた
こんにちは。studio FAVORIのゆうです。
皆さん、衣替えっていつします…?
10月なのにこんなお天気が続いて…夏が終わったのか秋は来たのか、季節感迷子じゃありません??
暮らしの地味なぼやきをこぼしつつ、今週も変わらずブログ更新していきます。
私もstudio FAVORIの作品のサンプルを日常的に使用したりするのですが、今回はしばらく使った革小物のコバのお手入れをしたので記録してみました。
当店ではアフターケアも行なっておりますので、参考にしていただければと思います。
「スマートパスケース」のコバを磨き直してみた
今回コバを手入れしたのは、キナリの「スマートパスケース」。
私はキナリの革の愛用者で、マスクケースや名刺入れも一式キナリで揃えて使っています🐏
磨き直す前のパスケースのコバは、まだ蜜蝋仕上げに改良する前の方法で磨いていたものが、摩擦で少し毛羽立っている状態でした。
さらに上の画像では、入れ口の脇のステッチが若干ほつれかかってしまっているのが分かります。
カードの入れ口の部分は、けばけばがよりわかりやすいと思います。
コバ(革の切り口)の表面が、少しごわっとしているのが確認できるでしょうか?
これが以前からなんとなく気になっているポイントだったので、蜜蝋仕上げで磨き直しました。
キナリの革は染料による着色も一切していない素材のままの色目なので、蜜蝋が染み込むと自ずと色が濃くなるのが特徴です。
さらにコバを磨き直したパスケースは、一年半以上の使用で経年変化が進み、地の色が濃くなっています。
そのため蜜蝋が染み込んだコバは、より濃くブラウンに近い仕上がりになります。
磨きの工程を撮影するという能がなかったので過程は省きますが(すみません…)、磨き上げたコバがこちら。
蜜蝋効果で、コバの色はかなり濃くなりました。
うちの定番のチョコの革に近い色目です。
磨き前よりも穏やかな艶を帯び、コバ表面自体が均されて美しい仕上がりに。
さらに蜜蝋を染み込ませて磨き上げることで、コバそのものがより堅牢になり、そこから劣化するのを防ぐ効果ももたらします。
口部分の脇のステッチも、ミシンをかけ直してお直し完了(2度の返し縫いで丈夫に◎)。
これでまたこの先も使ってあげられそうです。
《おまけ》キナリの革の経年変化
愛用のパスケースが登場したついでに、キナリの革のエイジングの様子も書いておこうかと思います。
このパスケースは試作したものをそのまま私用として愛用しているもので、使い始めてから1年7ヶ月ほどが経っています。
もちろん最初は色白なキナリ色だったのですが、これだけの期間使ったことで……
こんなに色味が変化しました🍁
分かりますでしょうか?
パスケースの下(背景)に敷いているのが、新品のキナリの革です。
パスケースは先ほどお手入れしたもの(左上のステッチの新しい糸がよく判ります)。
こうして比較すると違いがかなり分かりますね〜〜
ここの画像では捉えきれていませんが、いい具合に艶も出てきています。
このパスケースの場合、特に動物の皺からできる“トラ”という本革特有の縞模様がはっきり残っています。
エイジングによって初期より模様が浮き出てきて、私だけのパスケースになってきたな〜と思いながら愛でています🥀
革の醍醐味がぎゅっと詰まったキナリの革。
ぜひともこの感覚を体験していただきたいものです。
結び
この記事でコバ磨きの意義が少し伝わったらいいなーと思っています。
見た目の美しさはもちろん、革製品そのものの劣化を防ぐということ。
当店ではお買い上げいただいた革製品のアフターケアも随時受け付けておりますので、使ううちに気になることが出てきたらぜひお気軽にご連絡くださいね〜🌞
online shopはこちらから◎
walletsmall walletsmall goodscase & holdercard case
スマートパスケース 姫路レザー
商品紹介
関連情報