studio FAVORIの革たち | 経年変化図録
こんにちは。studio FAVORIのゆうです。
今回はお取り扱いのある革のご紹介と、これまで集めてきた革のエイジングを図録的にまとめていきます。
経年変化の資料は、時の流れなくして作り出せないもの。
そのためすべての種類・色の革について書くことはまだ難しいので、現時点でお見せできるものだけを集めました。
今後少しずつ「経年変化図録」に収録していきたいなと思っています。
目次
現在お取扱いのある革たち
経年変化の様子をまとめる前に、まずstudio FAVORIの革ものに使用しているレザーを改めてご紹介します。
ⅰ.定番のサドルレザー
革小物からバッグまで幅広く採用しているサドルレザー。
サドルレザーとは、馬具の鞍(クラ/英:saddle)を作るのに用いられたことからその名がついた革のことです。
同じ植物タンニン鞣しのなかでもヌメ革が素上げなのに対し、サドルレザーはオイルをいれて仕上げているのが特徴。
と言われますが、ここの線引きは年々曖昧になっているようです…このサドルレザーも世間的にはヌメ革と言えないこともないというわけですね。
採用しているサドルレザーは、原皮は南米産、鞣しは国内有数の革生産地姫路で行われています。
姫路レザーは信頼ある素材ですので、品質面でも安心してお手に取っていただけます。
素材についての詳細はこちらもご覧ください🙆♀️
ⅱ.イタリアンレザー「MAINE(マイネ)」
MAINEは主にお財布に使用しているイタリアンレザーです。
さらりとした質感でナチュラルな雰囲気が素敵な革。
オイル感が少なく、本革に抵抗のある女性の方でも持ちやすい革質です。
それでもしっかりと色味の深まりや艶を帯びるので、ゆるやかに経年変化を楽しむことができます◎
ⅲ.イタリアンレザー「TWIST(ツイスト)」
「kinchaku bag」で採用している、しっとりくったりなイタリアンレザー。
気持ち起毛させた表面感でヴィンテージの雰囲気もある、おしゃんな革です。
非常に柔らかく、巾着バッグにはうってつけ。ぜひたくさん使ってエイジングを楽しんでいただきたい素材です。
Ⅳ.イタリアンレザー「SIBILLA LISCIO(シビラリスシオ)」
SIBILLA LISCIOは、ホワイトワックスが特徴のイタリアンレザー。
最初は全体的に白っぽく霧がかかったような印象で、使うほどにワックスがとれて下地の革の色が現れてきます🌬
下の画像の左側が新品の状態、右が強くこすってワックスを落とした状態(カラーはグレージュ)。
エイジングはゆっくり進むので、長く使うことがより愉しい革です。
鞄、小物ともにオーダーいただけます◎
時間とともに深みを増す革
ここからは実際にご紹介した革たちのエイジングの表情を見ていきます。
まずは定番レザーのキナリから🐏
写真について
- 上ペンケース:新品
- 右下パスケース:使用期間10ヶ月
- 左下名刺入れ:使用期間11ヶ月
となっています。
パスケースは特によく触るので名刺入れより若干飴色が深く、艶も出ています。
しかしこれらの変化はまだまだ序盤で、もっと永く使い込むことでさらに艶やかな飴色に色づいていきますよ🥮
お次は定番革のチョコ。
背景の革が加工前のもので、German hook handbagが10ヶ月ちょっと使用したものです。
加工前のレザーはさらりとマットでハリのある質感ですが、ハンドバッグは分かりやすく艶が出て、手触りも少ししっとり柔らかくなっています。
小さめハンドバッグはお仕事の日には持てないので、休日のお散歩に持ち出す程度の使用頻度です。が、バッグは小物に比べて日光を浴びる時間が長いため、そういう視点では経年変化が早いと言えます。
定番のサドルレザーの最後はスミクロ。
加工前の革と9ヶ月使用したペンケースの比較です。
こちらはかなり明確に艶感が伝わるのではないでしょうか?
スミクロはもともと濃い色ですが、実はちゃんと深みが増していくんです。
最初よりもずっと色味の密度が詰まっていきますよ。
こちらはイタリアンレザー「MAINE」のライムというカラーです🍋
画像はサンプルで作って10ヶ月ほど使用した巾着バッグと、作りたての「横向きの二つ折り財布」。
※ライムの巾着バッグの販売予定はございません
巾着バッグはMAINE特有のマット感がすっかり艶っぽく変化しています。
このバッグはかなり荒めの使い方をしていて、雨による染みや小傷がわかりやすく残っています。
しかしうまい具合にムラっぽくなっていて、味わい深くなってきたなあと思いながら愛用中🥀
革という素材に臆さず、ぜひご自分のライフスタイルに合わせて気軽に使っていただきたいです。
結び
かなりたっぷりのボリュームで経年変化について書いてきました。
この経年変化を究極に仕上げるために丁寧に手入れするも良し、暮らし方に合わせて気軽に使うも良し。
私自身はエイジングに関しては割とラフに見守るタイプですが、全然悪くないどころか気楽に革をたのしめて良いです。
シミや傷も暮らしてきた日々の痕跡だと思うと愛着が湧くものですよ🤱
今後も資料が増えたら図録にまとめようと思います。ぜひお楽しみに。
お買い物はこちらから◎
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