new work◎ | flat one shoulder bag
こんにちは。studio FAVORIのゆうです。
今年は少し冬が長く感じていましたが、ようやく春がそこまでやってきていますね。
暖かくなると何があるわけでもなく妙に浮き足立ちます。今日はそんな気分のときにさっと持って出かけたい、新しい鞄をお披露目します。
ぜひ最後までご覧くださいね。
flat one shoulder bag
私が新しいものを作ろうとするときの出発点に、その作品の「原風景」がすでに存在していることがあります。それは私の内側にしかないワンシーンで、未だこの世に形を成していないものが在るべき理想の世界。
今回のflat one shoulder bagはそこから連れ出した鞄です。
特別ではないだれかがカバーオールみたいな少しサイズの大きい上着を着て、特別ではない場所(どこかの街とか田舎の農道とか、川原とか)をあてもなく旅している。その人がいつも当たり前に携えている鞄。
これがflat one shoulder bagが生まれる前の世界です。
歩きまわるのに邪魔になるほど大きくはないけど、必要なものは十分に入るような存在感。
若干短く仕立てたショルダーベルトとマチを削いだ本体のおかげで、鞄自体がふらふらと“あそぶ”ことなく身体に添うようになっています。金具やふたはありませんが、このフィット感によって口部分がぱかぱかすることもありません。
鞄(=出かけるときの荷物を持ち歩く袋)として非常に合理的なバランスです。
ちなみに「flat」と作品名に入れたのはもちろんマチなしの鞄という意味からですが、原風景の「ふらっと」旅する、というイメージとのダブルミーニングにもなっています。
今回散々名づけに悩みましたが、このくだらないようなポイントが決め手になりました。この記事を読んでくださった皆さまだけ知ってくれていればいいかなと思う程度の裏話でした。
新しい革、それだけの仕立て
実は企画段階でこの鞄に使いたいと思っていた革「TWIST/ツイスト」の仕入れが難しくなり、別の革を探すことを余儀なくされました。
非常に良い革で私自身とても気に入っていたので残念ではありますが、現在当店で「TWIST/ツイスト」を使って作っている鞄類も、在庫限りで取り扱いを終了する予定です。
すでに残り少なくなっているので、気にしてくださる方はぜひお早めにご覧くださいませ。
そして今回採用したのは、「SIBILLA/シビラ」というイタリアンレザー。
*財布類に使用している「SIBILLA Liscio / シビラ リスシオ」とは別の革で、質感が異なります。
含まれるオイル量が少ないため紙のようなかさっとした質感で、全体重量が軽くなっています。もとから柔らかさがあるため、扱いやすいのもポイント。
表面にワックス加工が施されているため、白っぽいムラ感が良い雰囲気です。このワックスは使うほど革に透明感を与えながら馴染んで、いつしかゆっくりと地の色が現れてきます。使い込み甲斐のある革です。
色展開はグレージュ、チョコ、スミクロの3色。
「SIBILLA/シビラ」で取り扱う淡色革は白すぎないグレージュなので、明るいトーンが好きだけど汚れが気になる…という方にもお使いいただきやすいかと思います。
flat one shoulder bagではラフな佇まいを演出するために金具は一切使用せず、この「SIBILLA/シビラ」の革のみで仕上げました。より革の良さを感じられる仕立てになっています。
結び
決して複雑ではない造りですが、素のままであることにたくさん意味を込めました。
Instagramのほうではご用意でき次第経年変化の様子もpostしていきたいと思っておりますので、ぜひフォローしてお待ちください。
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なんとか週末のイベント前にご紹介することができました。
お出かけ日和になりそうなので、flat one shoulder bag含めてぜひ実物を確かめにお越しくださいね🌷
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