本革取説 | 革にできたアルコールの染みを消す方法
こんにちは。studio FAVORIのゆうです。
以前書いた記事に、「本革をアルコール消毒できるか」という内容のものがありました。
その理由などはこちらの記事を見ていただくとして、今回は実際に革ものに消毒液がついてしまったときのシミの対処法を写真とともに実況してみました。
実体験をもとに書いていますが、相変わらずの時世なのでわりとあることかも?と思って共有します👫
参考になさってみてくださいね。
革ものユーザーの予期せぬ失敗🌊
つい先日のこと、今となってはあらゆるお店で見かける店先のアルコール消毒液を手に取ったときにそれは起きました………
シュッと液が出るスプレータイプ。
最初のプッシュでうまく手に取れず、もう一度少し力を込めて押しました。
そのとき……予想だにしない量の消毒液が、腕にかけた本革トートバッグに降りかかったのです…
というわけで、愛用のレザートートにがっつりシミができてしまいました🌪
冒頭に載せた前回の記事でも書いていますが、本革にはアルコールNGといえる大きな理由の一つがコレです。
本革はもともと水分に弱いですが、揮発性の高いアルコール液は特に乾燥が進むので、そういう点でもおすすめはできません。
結構やっちゃってますね。
サムネイルのヒキの写真でもかなり目立ってしまっています。
でも今だからこそ割とあるあるな失敗だと思うんです。
その日はだいぶショックでしたが、ここでこのシミとはおさらばしたいと思います。
アルコール染みができてしまった時の対処法
まず前提として、シミができてからすぐに手を打つことが大切。
と言っておきながら、今回の私の例ではシミができてから既に3日ほど経過しているものがモデルになっています🤭
その状態でどれくらい変わるのか、という視点からも注目してみてください。
I.湿らせた柔らかい布で、シミができた周辺を拭き取る
point
強くこすらず、やさしくなでる感覚で行う
繊細に気を使う必要はありませんが、過剰な力を込めてしまうとその摩擦が革素材自体を傷める原因となってしまいます。
やさしく、思いやりを込めて。
II.繊維内部のオイル(油分)を移動させるように革を軽く揉む
point
型崩れしない程度の力加減で
革は濡れると変形しやすくなる性質があります。
折り目がつくほど強く揉むと型崩れにつながるので注意しましょう。
このトートバッグの革はサドルレザーといって製造段階でオイルを含ませたもの。
アルコールで揮発した染み部分のオイル分を周辺のオイルで補うイメージです。
この工程を踏むと、より染みの跡が目立ちにくくなります。
Ⅲ.完全に乾くまで自然乾燥させる
point
ドライヤー等は使用しない
人工的に風を送って乾かすと、過剰に乾燥してしまって革が脆くなってしまいます。
あくまでも放置、気長に待ちましょう🦩
Ⅳ.乾いたら革専用クリームで保湿する
完全に乾燥してから、保湿のためにクリームを塗り込みます。
これで染み取りは完了。
仕上がりは……
これはかなり綺麗になったのでは?🏄♀️
ちなみにbefore、afterはこんな感じ。
↑before
↑after
先にお伝えしましたが、このトートバッグはアルコールを浴びて3日も経っている状態で染み取りしています。
それでもここまで綺麗にすることができました◎
さらに染色していないキナリの革なので、色のついている革ならもう少し跡も目立ちにくいかな?と思います。
ただし染色されているタンニンレザーは色落ちする可能性もありますので、不安な方は革製品のリペア店に相談してみてくださいね。
結び
実際にアルコール消毒液が付着してシミになってしまった本革バッグの染み取りを実践してみました。
数年前まではそうそうない事例だったはずが、ここ最近では革に限らず「アルコール染み」はあるあるになっているようですね。
本革製のアイテムを普段使いされている方なら、消毒液で…というのは少なからずあると思います。
特別なことはしていませんが、今回やってみた方法でかなりいい状態に戻せるので、アルコール染みができてしまったらぜひチャレンジしてみてくださいね◎
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